要約・書評の記事を書いてないけど雑多な本を読んでるもので、こういうのも感想やメモがてら書き留めておこうかなあと思いまして最近読んだ本を何冊か感想と共に紹介いたします。
「悪文」
元々は1960年に発売された、故・岩淵先生の名著。
私もこのブログを解説してから、「せめて分かりやすい文章を書けるようにならなければ……」と考えまして、かねてから良い本であると知っていた本書を手に取りました。
今までしり込みしてたのは、「古い本だし今役に立つかなあ……」と思っていたところがありました。
ところがです。本書で紹介されている数々の悪文に対して、岩淵先生の斬れ味鋭すぎる添削は、実に小気味良く分かりやすい。
そして地の文章はとても読みやすい。良い文章の原理原則は不変なのだなあと感じます。
この本を読んでから、このブログの文章も気をつけられるところは気をつけてます。
例えば、接続助詞の「が」。
これ、文章をバシッと切れない優柔不断な人間にはあまりに便利なんですよね。
「先日大会があったのですが、私もでましたが、負けてしまいました」みたいに、「が」という一文字を使うだけで順接でも逆接でも使えてしまう上に、無限に文を延ばせてしまう。
これ読んでから「が」というものは逆接、英語のbutにあたる場面以外では使わないように気を遣うようにしています。
例を挙げ、その悪文を斬り捨てる文章の鋭さが、読みながら「ああ、たしかに……」と実感と共にぶっ刺さる本書、オススメです。
「100倍クリックされる 超Webライティング バズる単語300」
著者はバズらせ屋を自認なさっている東香名子さん。
youtubeの動画やブログ記事って、まず見てもらうためには目につくキャッチーなタイトルが必要なんですよね。
私地味ながらブログを書いたり、他の活動もこっそりしている中で、このことは重々身を以て思い知っております。
意外性を訴求したり、「おやっ」と目を引いて本文を確かめたくなるワードを、例を交えつつ300個も紹介してくれてるのが勉強になりますね。
ただこの本、発売が2018年ですから、最後のコラムに「かつてよく使われていたタイトルに『◯◯』と伏せ字を使う手法は、使われすぎて鬱陶しがられるようになり使われなくなった」と書かれている通り、どれが今も有効なワードか精査しつつ使わなくてはなりません。
「悪文」で私がした心配ですね。
しかしそうか……タイトルに「◯◯」と伏せ字を使うのは古いのか……私もしないようにしないと……

うわああああああやってるうううう▂▅▇█▓▒░(’ω’)░▒▓█▇▅▂
「グローバリズムを越えて自立する日本」
加瀬英明、馬渕睦夫両氏の対談形式での新書です。
元防衛大学校の教授でもあった馬渕氏、元ウクライナ大使ということもあり、最近ネット界でよく名前を見るようになりましたね……
ウクライナ情勢などについて語るとグーグルアドセンスを引っ剥がされるのでここでは書けませんが(笑)、私もこの件には思うことが多いので、このタイミングで積読を消費できたのは巡り合わせを感じました。
ウクライナの教科書には松尾芭蕉の句が載っているとのことで、それはウクライナ人が自らの歴史などアイデンティティを大切にしているからだと。なるほど。
本書、東京裁判や憲法の欺瞞やLGBT(QI)についての是非についても語られており、これらについて嫌気が差している私にはいい清涼剤になった気がします。
……まあ、私は幅広い知識を集めて、ニュートラルな立場でいたいなと考えているので、あまり傾倒しないように勉強していこうと、そう思いましたね。
「ケトン体こそ人類史上最強の薬である」
「卵を食べれば全部よくなる」
二冊一気にご紹介。
めっちゃくちゃ直球で清々しさすら感じるタイトルじゃないです?二冊とも。
「人類史上最強の薬」「全部よくなる」。強すぎます。読んだろ、ってなりますね。こういうのがバズらせるタイトルの付け方なんだなあって(笑)
ざっくり要約すると、
「ケトン体~」は、「人間の本来のエネルギー源はケトン体であり、糖分は余計な病気を引き起こすから糖質制限しましょう」、
「卵を食べれば~」は、「卵最強だから卵摂りまくりましょう!」というもの。いやマジで。
で、どちらにも共通して触れてあったのが「コレステロールの嘘」。「別に卵食ったってコレステロール増えやしねーよ」とか「コレステロールそもそも悪いの?」ってのは前から言われておりました。
コレステロール悪者説は、1913年のニコライ・アチニコワという病理学者のウサギの実験に端を発します。ウサギにコレステロールを与えまくっていたら動脈硬化が起きたから、「コレステロールは悪者だ!!」とそこからなったと。
しかしウサギは草食動物なので、外から摂取するコレステロールを上手く代謝できない。「こんな実験は乱暴だろう」ということですな。
だから卵いっぱい食っても大丈夫ですよ、卵食いましょうね、ってことですね。筋トレのお供ですしいい食材だと思います。
(全然関係ないこと思い出したんですが、狂犬病、今良く話題になってるじゃないですか。あれも元はウサギの実験なんですよ。生物の教科書にも出るパスツールが、ウサギの頭蓋骨に穴を開け、脳に犬の唾液を詰めたらヤバい症状になって、これを「狂犬病」と名付け狂犬病ワクチンを発明したと。いやいや……)
で、「コレステロール下げる薬を飲むと鬱病と似た症状になる」という記述も。「やっぱ薬なんてものは……」ってなってしまいますねえ。
あとは、「鉄不足もダメだぞ!!」ってことが共通してました。
クエン酸回路を働かせるのがいいぞ~なんてことも書きましたが、このためには鉄が必須であったり、あとは鬱病や死にかけの人のフェリチンの値(身体の鉄の量)を見るとカラッカラだったり、鉄の重要性を再確認しましたね。
昔読んだ「うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった」という本も思い出しました。
ちょっと気になったのは、「脳の神経伝達物質となる『レシチン』は、卵と大豆の中にしかありません」という記述。んなことないです。
Wikipediaのレシチンのページからの抜粋は以下。
「レシチン(lecithin)は、グリセロリン脂質の一種。自然界の動植物においてすべての細胞中に存在しており、生体膜の主要構成成分である」
しかしまあ、レシチンが摂れる食品として有名なのは卵と大豆であるのに疑いはありません。レシチン、ホスファチジルコリンの別名(というか一部)でもあり、これってADHD症状や脳機能の改善に役立つってよく言われてるんですよね。
いい油摂って卵摂って、あとは糖質はなるべく控えて、いい感じに心身作っていきたいですね~。

最近買った油たち。バレットプルーフコーヒーなんてもん昔流行りましたが、医学的根拠別にないけどいい油積極的に取り入れる意味で考えてもいいかも~なんて。